最近ノーベル賞を受賞した田中耕一さんが、授賞式のスピーチで仕事のパートナーとの連携を強調していたのが非常に印象的であった。 仕事上で、色々なパートナーと組むことがあるが、私の場合、会社生活の後半20年間は、幸いにも20代前半の7名の若い女性パートナーと組む機会に恵まれた。彼女達は、結婚、進学・留学、契約切れなどにより、ほぼ1〜4年ぐらいで交代したが、全て優秀な人達であった。 その中でも異彩を放っているのは、何といっても5人目に出会った“まりちゃん(愛称)”ではないかと思う。背が高くすらっとしていて、丸顔の美人であった。少し早とちりぎみのこともあったが、何事にも非常に積極的な女性であった。 今でも彼女の初出勤の日のことは、忘れられない。私の傍に来るなり、新入社員であるにも関わらず自信満々、「佐藤さん。私、何でも出来ますから、手伝いましょうか。」と言い放った。考え事をしていて不意をつかれた私は、圧倒されてしまい、つい「すみません。今日は、結構です。」などと口ごもりながら言ったものだった。 ほぼ3年が過ぎたある日、突然、「仕事は全て覚えたし、私、留学します」という。聞けば、外資系の会社で働いている二人の姉と同じように、アメリカで英語とコンピュータを勉強したいのだという。 アメリカへ旅立つ日、休暇をとって関西空港へ見送りに行くと、其処にはサングラスとジーパン姿で、すっかりリラックスした“まりちゃん”がいた。会社や学生時代の友人、ご両親、婚約者と婚約者のご両親など大勢見送りにきていて、華やかな雰囲気が漂っていた。特に、帰国後結婚する予定とかいう婚約者との、飛行機搭乗ゲートでの派手なキスと抱擁が圧巻であった。 それから、暫くは、会社の友人からの情報でアメリカでの“まりちゃん”の様子を知ることが出来たが、2年後学校を変ったとの噂があって以来、話がばったり途絶えていた。 ところが、最近になって急に、アメリカから“まりちゃん”のE−MAILを頂いてびっくりした。私のメールアドレスを会社の友人から聞いたのだという。 メールによると、何と、「私、結婚してもう二人目の子供ができます」ですと! どうやら、留学先で、中国系アメリカ人と恋に落ちたらしい。それにしても、彼女の積極的な行動は未だに健在であることが伺える。 “まりちゃん、本当にご結婚おめでとう。しかし、あの関西空港での婚約者との派手なキスと抱擁は何だったの?”などと、よそ事ながら気になる今日この頃である。 Sato- sama Ohisasi buridesu. Daredaka
owakaridesuka? sonosetuha hontouni hontouni osewaninari
arigatou gozaimasita. |
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・・・・・飛行場での別れのシーンは、 ・・・・・・・いつまでも印象に残ります ・・・ |
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