工 事 協 定 書

最近の環境問題に対する関心は高く、マスコミでも大きく取り上げられるようになってきた。特に、生活に直接影響を及ぼす企業活動は、何をさておき地域住民と話し合いがもたれるようになった。

先日、自治会で、道路を隔てた団地の解体・造成工事の説明会が実施されるというので行ってみた。会場は、休日と言うのに、ご近所の住民で超満員であり、一目見て、関心の高さが伺われた。

住宅メーカーから、解体・造成工事の概要と半年に及ぶ日程計画の説明が一通り行われた。それが終わると、工事中の環境悪化に関する対策がどうなっているのかという質問が相次いだ。

曰く。騒音と塵埃は、建物を囲むネットだけで防げるのか。

解体しない隣接団地に住む住民のプライバシー保護はどうするのか。

振動で家が、傾斜したりしないのか。

工事車両で交通安全が守られるのか。・・・・・等々

主催者の自治会も流石である。今回は、環境問題に関する工事協定書を住宅メーカーと結ぶのだという。同席していた区長も、住民の了解が得られなければ、工事許諾の書類に印は押さないとの事だった。

一ヵ月後、工事協定書が取り交わされた。内容は、地域住民の意見が十分反映されたものだった。
騒音や振動も少ないように、建物の上の方から、少しずつ壊す工法で行うという。又、工事中、騒音の測定(85ホーン以下)を行ないながら注意深く実施するとのことである。
暫くすると、工事前後の家の破損状態を確認するため、調査会社(第三者機関)による隣接住宅の写真撮影も行われた。

考えてみれば、今回取り壊される団地は、ほぼ30年前、我が家が立てられた後に建築されたものである。当時、建築メーカーは、周囲住民に対する配慮など皆無であった。勿論、説明会など一切無しである。

その時の造成工事も、今考えると本当に荒っぽいものであった。

建築間もない我が家の門と門扉は、ある日、会社出勤中に団地造成のダンプにぶち壊された。団地とは、幅5mの道路で隔てられているにも拘らずである。門と門扉は修理はしてくれたが、他の環境配慮など何も無かったように思われる。
団地完成後、初めて気が付いたのだが、アルミサッシの戸は、全て閉めにくくなっていた。これは、仕方なく我が家の改築時に自費で修理した。

建築メーカーの環境意識も、変われば変わったものである。多分これからは、環境問題に配慮しない企業は、規模の大小を問わず生き残れないと考えているのだろうと思われる。




周囲を防音・防塵シートで覆い、解体・造成工事が始った団地








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