公  開  講  座

最近、もう一度勉強してみたいという社会人や主婦、高齢者などを対象にして、公開講座を実施している大学が増えてきている。特に京都では、“シティーカレッジ”と称して、京都府内の公立・私立大学が共同で講座を公開しているようである。

実は私も、退職直後、特に決まった仕事が有るわけでもないし、“大学の講座でも受けたら、新しい自分が発見できるかなあ!”などとぼんやり考えていた時期が有った。

そんな時、京都在住の同級生池谷氏(仮名)に久し振りに出会った。今後の過ごし方を迷っていた私に、“ズバリ退職後の充実した生活を送るためのノウハウだ”と言ってアドバイスしてくれた。
「佐藤君。退職したての同級生にはいつも言っている。その一つが“公開講座を活用して勉強しろ!だ。」

3日後、ご親切にも、池谷氏からドサッと郵便物が届いた。“交野からは、少し遠いが”という手紙付きで、集めてくれた京都の府・市・大学の公開講座の冊子・パンフレットが数種類入っていた。

池谷氏が送ってくれた京都の公開講座の冊子・パンフレット類

あまり真剣に考えていた訳でもない私だったので、実務講座や教養講座など30数大学300講座もある案内冊子を見て圧倒された。“大変だなあ”という気持ちが先に出てきてしまい、私の安易な向学心がもろくも萎えていくのが分った。それでも、折角勧めてくれたことだし、新しい自分を発見できるかもしれないなどと自ら言い聞かせ、冊子・パンフレットに目を通した。

冊子やパンフレットを見ている内に、“大学の公開講座の元祖”というのが目に付いた。
京都大学人文科学研究所夏季公開講座(2日間 聴講無料)“テーマ:ヒトと環境のサイエンス−長寿のサイエンス 他”とある。
池谷氏の折角の好意を無にするのもなんだし、又、無料であるのと1日だけの聴講も可と書いてあるのに釣られて、取敢えず覗いてみることとした。

行って見て驚いた。難しそうなテーマなのに、会場は80歳近いお年寄りから17・8歳の若者まで、サラリーマン風・主婦・お坊さん・大学生など色々な職業の老若男女で満員である。池谷氏も含めて、京都人は、どうも公開講座がお好きらしい。

講師も、聴衆が分っているらしく、結構分り易く話してくれる。私はといえば、講師には少し失礼であったが、話に耳を傾けつつ、半分は心地良い眠りの中で聞かせてもらった。お陰で、久し振りにアカデミックな雰囲気を味わわせてもらうことができた。
しかし、今後のことを考えると、とても長期間講座を受講するのは我ながら無理だろうと思った。

その後、これを切欠に京都人では無いにもかかわらず、毎年葉書で同研究所の夏季公開講座の案内を頂くようになった。1年に1回アカデミックな雰囲気を味わいながら、雑学を頭に入れるのも中々良いなあ等と気軽に考えて、毎年行くことにした。

京都大学人文科学研究所の夏季公開講座の風景(2003年7月開催)



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