カ タ ク リ 撮 影 会

「お久しぶりです。ところで、今日は春の山さと(お国の訛り)散策のお誘いです。一昨年、連れて行っていただいた洛西、小塩山のカタクリの花があまりに可愛らしく、今年も是非、写真に収めたいと思い、また、本田(仮名)さんにお願いしました。平日でも行けそうな、お二人を、お誘いしてご一緒したいと思っています。如何でしょうか?」

4月初め、高校同窓会の関西事務局 中山(仮名)女史から、撮影会へのお誘いのメールが入った。
暇を持て余しているのを見透かされてのメールが少し気になったが、最近人気の“カタクリの花”に釣られて参加することにした。

カタクリは春の林下を彩る代表的な野草であり、花写真家達は“春の妖精”などと呼んで、薄紅紫色の可憐な花を、好んで撮っている。古名はカタカゴ(堅香子)と呼ばれ、万葉集にも詠まれている。又、りん茎からは良質のでんぷんが取れ、昔は片栗粉に用いられていた。
小塩山(京都市西京区)には、カタクリの群生地があり、本田先輩はその保存会の一員だという。

当日(4月16日(金))、中山(仮名)女史と阪急梅田駅で待ち合わせ、電車・バスを乗り継いで、11時頃小塩山の麓に着く。麓のバス停で本田夫妻が待っていた。

バスを降りると直ぐ出発。私としては、ゆっくりと周りの景色でも眺めながら、散策するつもりでいたが、先頭を行く本田夫人は、急な登りの続くコースを黙々と歩を運んでいく。確か、私より一回り年上のはずであるが、その健脚ぶりに感心することしきり。
当日は、4月とはいえ、初夏を思わす暑さの中、10分も登ると、付いていく事ができず直ぐあごを出す。

度々「後から行きますから、お先にどうぞ!」と声をあげた。お陰で、予定よりも30分以上も余計にかかって、1時頃、やっと小塩山頂上(642m)付近に到着。何はともあれ、昼食にすることとした。

弁当を広げていると、もう一人の暇人、京都市在住の池谷(仮名)氏がどこからとも無く現われる。別ルートで、登ってきたらしい。弁当の匂いを嗅ぎ付けてきたとか。
昼食をゆっくりと取り、カタクリの撮影に出発。

最近の、カタクリ人気を反映してか、週日にもかかわらず、山は熟年ハイカーでかなりの賑わいである。土日ともなれば、7百人近くの人達が押しかけるのだという。カタクリ群生地には、ロープで見学コースが作られており、保存会の人達が見張りと説明を行っていた。保存会所属の本田先輩は、今日はお役御免だとか。

群生地というから、お花畑のような賑わいを想像していたが、小さな花(5〜6cm)が枯れ落ち葉の間からところどころ顔を出している姿が以外だった。


枯れ落ち葉の間から顔を出している、カタクリの花

落ちた種を蟻が運び、花を咲かせるのに7年かかるため、中々増えないのだとか。
ハイカー達が行き交う中、慌ててカタクリの花を写真に収める。
小塩山は、又、ギフチョウの生息地でもあるとのことで、本田先輩は、カタクリの葉の裏に生みつけられていたギフチョウの卵を見せてくれた。

カタクリの他にも、ヒトリシズカ等 山の花や珍しい野草の説明を聞きながら、小塩山を見て廻り、カタクリ撮影会の1日は終わった。

ヒトリシズカの群生
(一人静:吉野山で舞う白拍子の静御前にたとえた和名)



この2〜3ヶ月運動不足の私なので、帰りの電車はホームの階段を上がるのがつらく、翌日は、足の筋肉痛で歩きづらかった。



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