防 災 無 線



「佐藤さん、防災無線の音 確認してくれませんか」

9月初め、市の広報担当 桜庭次長(仮名)から依頼があった。


 市町村が管理する防災無線は、電波法や災害対策基本法に基づいた市町村防災行政無線と呼ばれるものであり、固定系屋外拡声器などと移動系広報車などがある。


       
                    (日本の防災無線システム)




今回確認を依頼されたのは、屋外拡声器の防災無線である。


                
                 (防災無線用屋外拡声器)




東日本大震災から半年が過ぎて津波の被害状況が明らかになるにつれ、市町村の避難勧告や避難指示の伝達方法と住民の避難方法が問題視されてきている。


 地震や台風など自然災害時の避難勧告や避難指示は市町村の長が行うことになっており、その場合防災無線は最も有力な伝達手段である。




 私が居住する交野市でも防災無線の屋外拡声器が20箇所ほど設置されているが、最近、防災無線が聴き取れないという苦情が市民から広報担当課に多く寄せられた。



 広報担当課では、9月11日(日)に交野市議会選挙が実施されるため、投票率等の選挙情報を、当日防災無線を使って10時から2時間毎に放送し、市民の声に応えて難聴地域の確認をすることにした。

 難聴地域での音の確認は、私を含めた市の広報レポーター5人で分担することになり、私は“河内磐船駅前スーパー付近、市消防署付近、市役所星田出張所付近”の3箇所を担当することになった。




 選挙当日は投票を早めに済ませて、10時・12時・18時に、3箇所の音を確認した。

 確認してみて驚いた。 10時に確認した“河内磐船駅前スーパー付近”では選挙速報が聴こえたのに、12時・18時に確認した“市消防署付近、市役所星田出張所付近”では全く聴き取れないのである。 場所を少し移動してみたが、結果は同じであった。


         
           (防災無線が聴こえた駅前スーパー付近)



         
         (防災無線が聴き取れなかった星田出張所付近)



 後日、他の広報レポーターに聞いてみたが、殆どの確認場所で聴き取れなかったとのことであった。




 防災無線の音声確認の結果を踏まえて、市の広報担当課は、防災担当課に対して防災無線の屋外拡声器の数を増やすよう進言したとのことである。

しかし、防災担当課の返事は、つれないものだったらしい。
「 大きな負債を抱える交野市には、防災無線の増設に使う金は無い いざとなれば、広報車で廻れば良い



 大地震や真夜中の台風で闇夜の大雨・大風の状況下、防災担当課の言う様に広報車を走らせることが出来るか否かは疑問である。 ましてや、大津波や大洪水の地域ならば広報車では絶対無理である。



市町村にとって自然災害時の防災無線は、固定系が防災の基本であり、それが聴き取れないのは問題であろうと思われる。



 理想的には戸別受信機と屋外拡声器を組合せた同報通信システムである。

   (NHKクローズアップ現代では、携帯電話エリアメールが最も有効とのことだった)


       
                 (理想的な固定系の同報通信システム)


   (H23.9.11)



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