正 倉 院 展

 

 11月初め、奈良国立博物館へ正倉院展を見に行ってきた。

 昭和21年以来第71回目となる今回は令和天皇の御即位記念であり、聖武天皇・光明皇后(奈良時代・天平)の即位儀礼に使用した品々が展示されていた。

 連日満員の盛況であり、交通も大渋滞と聞いていたので、休日や最終日近くを避けて見に行った。
奈良国立博物館前には入館者の長い行列が有ったが、幸い10分程度の待ち時間で入ることができた。


              
                          (奈良国立博物館


 正倉院は、もと東大寺の正倉(校倉造)であり、奈良時代の750年頃に建立された。 現在は、宮内庁正倉院事務所が管理している。

 

 収納された約9000件の宝物は、光明皇后が献納した聖武天皇の遺品等の献納品と東大寺で用いた道具・文書類の2種類に大別される。

 その95%は奈良時代に日本で制作されたものであるが、中国・唐、朝鮮・新羅、東南アジア、ペルシャからきたものもある。

 

 今回41件が展示されていたが、私の印象に残ったのは、次の4件である。

 

1. 礼服御冠残欠(らいふくおんかんむりざんけつ)

聖武天皇等の冠の飾り : 花形・鳳凰形等の金具や真珠・瑠璃玉・水晶・珊瑚等玉類が使われている

                   

2. 紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく)

撥鏤手法で装飾した一尺(中国・唐の度量衡:約30cm)のものさし : 象牙を全面赤色に染め、彫刻を施して緑・黄等の彩色をした

           

 

3. 鳥毛立女屏風(とりげりつじょのびょうぶ)

樹の下の女性を描いた6枚の屏風 : 唐風美人のふっくらした顔をしており、衣服には日本産のヤマドリの羽毛が張り付けられている

              

    

4. 正倉院古文書正集(しょうそういんこもんじょせいしゅう)

奈良時代・天平の中央官庁から出された文書十七通 : 各官庁の現業部門の職員に支給する食糧などの請求書

           



 正倉院展の宝物を見て感じたことは次の通り。

1. 天平の日本の技術は非常に優秀であった

2. 正倉院の宝物は、台湾・中国の故宮博物館等と違い、宝石・装飾品類では無く、天皇の儀式や中央官庁などで実際に使用された品が多い

3. 遣唐使を通じて、中国・唐の文化の影響が大きかった

 

 正倉院展の後、1300年間宝物を保存してきた実際の正倉院を見てから帰宅した。


            
                           (正倉院)

      (R01.11.6)

 

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